ガジュマルは本来、熱帯地方で育つ植物です。私たちは、鉢植えの観葉植物としてのガジュマルを目にしますが、本来のガジュマルは常葉高木です。

日本では、九州の屋久島、種子島以南、南西諸島などに分布しています。小笠原諸島では、植栽されており、自然の災害から私たちの生活を守る、防風林や、防潮樹、また、街路樹や生け垣としての役割を持っています。

ふだん鉢植えの観葉植物としてガジュマルを見ている私たちのイメージとは違い、しっかり地に育ち、大木に育つ植物なのです。

ガジュマルで有名な日本の観光地

日本では、九州の南や沖縄などで、地に育つガジュマルの大木を見る事が出来、観光地にもなっています。

ガジュマル 観光 日本

鹿児島県の奄美諸島、沖永良部島に、国頭小学校があります。この小学校の校庭には「日本一のガジュマル」と呼ばれるガジュマルの大木があります。樹齢100年以上で、新日本銘木百選にも選定されています。

このガジュマルは、第一回卒業生によって植えられた記念の木で、幹がたくさん分かれて垂れ下がった気根が、ガジュマル自身の幹にからみつき、根回りは8メートルにもなります。また、広がった枝張りは、直径22メートルの巨大な傘のように広がっています。

しかし、ここまで大きく成長するまでには、苦難もたくさんありました。毎年強烈な台風が来る地域です。また、戦争も経験しているわけです。数々の危機があったに違いありません。

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そのたびに、国頭小学校の児童やPTA、また、卒業生や沖永良部島の地元の人々が、ガジュマルを守るための大変な尽力があったからこそなのです。枯れそうになった時は、樹木医を呼ぶこともあったそうです。台風の時は、倒れないように支柱をたてたことも。

こうしてガジュマルは一世紀以上も守られてきたのです。

まとめ

ガジュマルは縁起物として、また風水的に運気を上げたいと願い、私たちのそばに置いておきたい観葉植物ですが、この日本一のガジュマルは、苦労しながら人々が守り続け生き続けているガジュマルです。

現在も、児童たちを見守るように枝葉を広げている雄大な姿を、ぜひ見てみたいものですね。人々の努力の形にこたえるような雄大なガジュマルに感動しましょう。